戦法

相振り飛車の手順とポイント

「相振り飛車」は、文字通り両方の飛車を振る戦法です。
最近は、プロのタイトル戦でも見られるようになりましたが、かつてはどちらかというとB級戦法のような位置づけでした。
そのため、20年ほど前の相振り飛車は、力戦のイメージがありました。

それが変化したのは、序盤の進化により、相手の出方によっては相振り飛車に変化することが出てきたことが挙げられます。
これにより、以前と比べるとバリエーションや手順もかなり整備されてきました。

プロ棋士では、振り飛車党の棋士はもちろん、谷川浩司九段などの居飛車党も得意としてます。
また、女流棋士は振り飛車党が多く、相振り飛車になりやすい傾向があります。
今回は、相振り飛車で昔から定跡とされている「先手・向かい飛車、後手・三間飛車」の手順を紹介しましょう。

相振り飛車の手順

▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △3二飛 ▲7八銀 △6二玉 ▲6七銀 △7二銀 ▲7七角 △7一玉 ▲8八飛 △4二銀 ▲4八玉 △3五歩 ▲2八銀 △3六歩 ▲同歩 △同飛 ▲3七歩 △3四飛 ▲3八玉 △5二金左 ▲5八金左 △7四歩 ▲4八金上

相振り飛車のポイント

先手は向かい飛車にして、金無双に組み上げます。
また、後手は三間飛車と美濃囲いで、軽く動ける陣形を整えているのが特徴です。

相振り飛車の囲いは、主に「金無双」、「美濃囲い」、「矢倉」の3つが挙げられます。
この組み合わせも、相手の出方によって大きく異なります。

相振り飛車は、定跡進化の余地がまだまだあるといえます。
これからも、動向に注目したいところです。